50代のバイク ~普通自動二輪免許への挑戦 3~

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さあ、いよいよ第二段階突入となります。

第二段階では、より実践的な走行や応用技術の習得を目指し、実際の公道を想定した道路状況、交通ルールへの対応力を身につけ、適時適切な判断力、交通安全の意識を持つことが必要となります。

でも、なんと言っても「課題」ですな。

公道を走行するうえでの必要な「交通ルール」「判断力」は、四輪の運転を30年以上続けているので、それなりに身に付いているもの。

信号では青は進むだし赤は止まる、黄色は基本は止まるが状況に応じて進む。

一時停止は必ず止まり、止まるだけではなく歩行者、車が来ないか確認する。

等々、四輪もバイクもその辺は変わらない事です。

簡単な事と言ってしまえば簡単です。ですが、それが実際には守られないのですけれどね。

それはさておき、バイク免許でなにより一番難しいのは「ザ・課題」ではないでしょうか。

「坂道発進」「スラローム」「一本橋」「急制動」「クランク」「S字走行」

中でも「スラローム」「1本橋」「クランク」なんてのは、バイク特有の種目ではないでしょうか。

もうこれは、免許云々ではなく競技に近い。高度ですよ。高度なテクニックです。

そもそも公道を走るうえで一本橋を渡るような事があるでしょうか? ないです。

スラロームのように走行することがあるでしょうか。ないです。あったらそれは蛇行運転と言う名の暴走行為を思われます。

果たして免許を取るためにこれら高度な技術を習得する必要があるのか?

現実問題として習得しなければ免許はとれないわけであるし、

今現在バイクに乗るようになって確かに必要な技術であることを感じているので、必要な過程であるのは確かです。

難しいぞ!「一本橋」「クランク」

さて、実際の教習では「坂道発進」「スラローム」「急制動」「S字走行」はそれほど苦労はしませんでした。

坂道発進はマニュアル四輪の坂道発進の要領がわかっていましたので、リヤブレーキ=サイドブレーキ、クラッチ操作が手(左手)か足(左足)の違い。

アクセルを少しビビるくらいに開けて(5,000回転まで上げてました)、あとは左手でおそるおそるクラッチを繋ぎ、バイクが前に進もうとしたらリヤブレーキを離してササッと坂を上る。コツはクラッチが繋がったと思ったら躊躇せずにアクセルあけて上ってしまう、事でした。ササッと。ササッと。

スラロームは楽しかったですね。

曲がる時はリヤブレーキを使って速度を落としてバイクを倒して曲がり、曲がり終わったらリヤブレーキ外して「ブン」とアクセルを開ける。次のコーンでは思いっきりリヤブレーキを踏んで速度落として曲がり、曲がり終わったらまた「ブン」。この繰り返し。

スキーのターンに似ていました。

急制動で苦戦したのは40キロ出すということ。

スタートしてブレーキング地点に行くまでに40キロに到達しない事が多く、原因はまだ速度に慣れていないことによる恐怖心によってアクセルを思い切り開けられないことにありました。

教官からのアドバイスはスタートしてから2速で思いっきり速度を上げてから3速にするというものでした。

やってみると2速で40キロ近くまで上げてしまえば、その後3速にあげる時にはグレーキング地点手前で40キロを少し超えるスピードになっており、ブレーキング地点に侵入する時はアクセルを戻してエンジンブレーキをかけてからリヤ・フロントブレーキで急制動する。その時、気持ち、ほんの気持ち程度でリヤ先行をさせました。

フロントブレーキは絶対に強めにかけない。

S字はスラロームの感覚に似ていました。スピードが出過ぎて怖いと思ったら躊躇なくリヤブレーキで調整。アクセルは少しだけアケ気味にする。そして大事な事は、常に曲がる方向に「顔を向ける」。

今公道を走るようになって「顔を向ける」というはとっても大事な運転操作になっております。

一番苦労したのは「一本橋」と「クランク」です。

低速走行時のバランス感覚とクラッチ・ブレーキの繊細な操作が必要で、これは難しかった。

一本橋は10回やって3回成功。くらいの割合でした。成功と言っても落ちずに渡れただけで「7秒以上」はクリアしていません。

何度か速度を落とさずに走り抜ける練習もさせてもらいましたが、それも出来なかった。

3回成功した時も「コツがわかった!」というものではなく、何をしたから良かったのかわからないままで、再現性がないわけです。要するに運・偶然と言う感じ。

「クランク」も同様に難しかった。低速で曲がる時に半クラで調節するのですが、この調節が難しい。エンストしたらガシャン!と倒れ、エンストを恐れてアクセルあけたら曲がり切れずコーンに突っ込む。

一本橋よりは成功率は高かったのですが、こいつもまたコツがわかったわけではなく、再現性のない運・偶然な感じでした。

特に「一本橋」

当たり前のことですが、二輪は四輪と違って、止まったら倒れます。自立しません。

自転車に乗る時、低速の時はグラグラふらつきますが、スピードが出てしまえば安定する。

よって自転車に乗る時は早くスピードを上げてしまえば良いのです。仕方なく低速で走らなければならない場合は足をついて漕げばよいわけです。

そう、足を付けて漕げばいいのですよバイクも。

でも、免許を取るための課題は足をついてはいけないわけです。

あえて不安定な状況で一定距離を走らなければならないわけです。

ああ、難しい。足ついて漕ぎたい。

泣き言いっても始まりません。

この頃は教習以外の時間、仕事している時、ご飯を食べて入る時、歯を磨いている時、ぼんやりしている時でさえ、「一本橋」の事を考えていました。

ユーチューブで解説動画を見漁ったり、解説サイトを読んだり、頭の中で何度も何度もイメージトレーニング。夜ベッドに入りながら「一本橋」の事を考えながら眠りに就く。

挙句、自転車にのって白線の上を低速で走ってみるなんてこともやりました(ほぼ役には立ちませんでしたが)

知り合いの免許取得者にも聞きまくりました。

「遠くを見るんですよ」

「ハンドルゆらゆらさせればいい」

「ちょっとお尻を浮かせる感じだと安定する」

番外編では「両足ブラブラさせれば安定しますよ」なんてルール度外視のアドバイスもありましたが…。

結局自分で決めたやり方

・遠くを見る(一本橋の終わり地点ではなく、その先の壁)

・前のめりになる。胸をタンクに押し付けるイメージ。

・強烈なニーグリップ

・クラッチはなるべく繋いだまま、アクセル開け気味でリヤブレーキで速度調整

これを念仏のように唱えながら(実際声に出して唱えながら)練習しました。

それでも成功率は7割くらい。秒数は足りず。

相変わらず「これなら成功する」と言う再現性は掴めないまま。

そして、そのまま第二段階のみきわめ終了。

一本橋とクランクは自信の持てないままに、「これでいいのか?」という疑念を持ちながら教官に言われました。

「それでは卒業検定の予約入れてくださいね」

ヒエ!マジ?いいのん???

真夏に始まったバイク教習は初秋に入りながらも残暑厳しいなか、いよいよ最後のソツケンを迎えることになるのです。

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