1ヶ月で読む本は10冊程度です。
世論調査では、
- 5割弱が1~2冊以下
- 3割強が1~2冊
- 2割が3~4冊。
- 1割が5冊~6冊
月に10冊以上となると、かなりの少数派らしいですね。
本が読めないと不機嫌
私の読書する時間と言えば、圧倒的に多いのが通勤時間です。
乗り換え時間を除くと片道25分程度は電車の中で本を読んでいますから、往復50分は読書の時間に費やせます。
その他、営業の移動時間、寝る前、休日なんてのを含めると、1日平均1時間程度は読書の時間と言えるでしょう。
1時間に200頁弱くらいは読んでしまいますから、1冊400頁くらいの本なら2、3日あれば読んでしまいます。
時々、本を開けないほどの混雑した電車に乗り合わせた時は、結構不愉快になります。
自分で言うのも何ですが、滅多に怒ることはありません。
例え自分に非がなくとも、頭下げて収まるなら平気で頭下げてしまう、情けない50代男子です。
まあ、良く言えば余計な争いに無駄な時間を費やしたくない、とも言えますが。
そんな私の数少ない腹の立つ事柄というのが、この文庫本も読めないほど混雑した通勤電車です。
誰に怒って良いのかわかりませんが、とても、とっても不機嫌になってしまうのであります。
ブーブー!!
図書館は宇宙
本の調達はもっぱらBOOK OFFの100円文庫コーナーでしたが、あっという間にに書棚はパンクしてしまうので、ある時期から本を買うのを止めました。
なんとタダで本を借りられる方法に巡りあってしまったのです。
”ザ・図書館”
地元の市立図書館です。
学生時代振りに足を踏み入れたその場所には、大量の文庫本がありました!
今さら?
ごもっともです。
ですが私、図書館に文庫本があるのを知らなかったのですよ。
図書館と言えば、ハードカバーの上製本しか置いてないと思っていたのです。
通勤電車で読むにはハードカバーの大きな本は、重いし読みづらい。
混雑時なんてもってのほか!
通勤読書にはなんといっても文庫本なのです。
なので、”図書館”という場所の存在すら忘れていたのです。
ジャンルを決めて借りる
図書館で書棚に並んだ大量の文庫本を見た時は、無茶苦茶テンション上がってしまいました。
飛び上がって喜びたいほど(大げさ)。
「これなら死ぬまでもつな…」
実際、世にある本を全て読み尽くした人なんて、おそらく一人もいないでしょう。
無限とは宇宙のことだけではなかったのですね。
こんな近くに無限は存在していたのです。
なんだか、とっても嬉しくなってしまいました。
図書館は宇宙です。
2週間で10冊まで。
もちろん読む速度に限界はありますから、2週間に5冊を借りて、月10冊。
5冊のジャンルの内訳は
- 1冊は近代日本文学。
- 2冊は現代小説(純文学系とエンターテイメント系)
- 1冊は海外小説。
- 1冊はノンフィクションルポ、ハウツー本などなど。
と決めています。
近世日本文学は片っ端からですね。
夏目漱石、芥川龍之介、太宰治、志賀直哉、宮沢賢治、などなど。
でも、この時代の小説は読みづらいです。
旧かなづかいや当時の流行り言葉などあります。注釈はついていますが、古い作品になればなるほど、注釈だらけで、骨が折れます。面白いか面白くないか?と言ったら面白くないですね。
小説の中身を楽しむというより、近代小説の進化の過程を知るといった感じです。
歴史を楽しむみたいなものでしょうかね。
現代小説では、ミステリー以外は何でも読みますが、
最近ハマった作品と言えば、奥田 英朗と森絵都ですかね。
奥田 英朗 の中で一つ上げるとすれば「町長選挙」かな。
スッタモンダあった挙句、最後に”騎馬戦”で町長を決めるという話に度肝を抜かれましたが、妙に納得させられてしまいました。
それぞれの正義がどちらも悪でないのであれば、数の多い少ないなんてことは、意味ない事なのかもしれない。
時々、政治や外交やその他諸々の諸問題を見るたび、
「恨みっこなしのジャンケンで決めてしまえばいいのに…」
なんて思ったりもしますが、これはちょっと言い過ぎですね、ハイ。
森絵都はなんと言っても「風に舞い上がるビニールシート」でしょう。
エンターテインメントとしての面白さは抜群ですが、それ以上に言葉の強さを感じますね。
思わず吹っ飛ばされそうになる文章です。
「架空の球を追う」は超短編集です。全体で200頁ほどに、20篇の短編が入っており、気軽に読めて笑える作品群です。中でも「二人姉妹」が私は好きです。
大人になって微妙に関係が悪くなっていく姉妹が、ふとUFOの話になると意気投合してしまうという話ですが、ほんわか自然治癒的な人間関係に癒されていきますね。
海外小説ではカズオ・イシグロ。「わたしを離さないで」は衝撃的でしたし、「日の名残り」は圧巻でした。
一人称で主人公の口から語られる物語は、少しずつ少しずつ奇妙で時に異常な世界を描き出す。
カズオ・イシグロの作品は、とっても怖いと私は感じています。
強烈に何かを突き付けられている気がして、不安にさえなります。
そんな中で、「夜想曲集」は長編作家にしては珍しい短編集ですが、ユーモアがあって安心して読んでいられる作品です。
と、読んだ本の事を書き出したらキリがないのでこのへんで。
とにかく、私が素晴らしい!と思う行政サービスは”図書館という宇宙”なのです。
税金納めるのも決して悪くはありません。