50代の車~華麗なる車クロニクル

ライフ

憧れの車はパジェロ

学生の頃、バイトで運転したレンタカーのパジェロロングに、一目惚れしました。

新車でなんと約500万円。

無理だ!

一瞬にして諦めました。一生かけても、無理だ!

学生の身ながら、既に分相応をわきまえた、諦めの早い小さな男だったのです。

 

 

今までに乗り継いだマイカーは全部で6台。

  • サニー カリフォルニア(日産自動車)ー中古ー0円
  • パルサー (日産自動車)ー 新車購入ー約150万円
  • エスクード(SUZUKI) ー 中古購入ー20万円
  • パジェロ ロング(三菱自動車) ー 中古購入ー70万円
  • パジェロ ロング(三菱自動車) ー 中古購入ー50万円
  • ジムニー(SUZUKI) ー 新車購入ー約180万円

なんと、パジェロ、乗ってました!

免許を取得して30年余り。

ほぼ30年間マイカーを所有していたことに、まず驚き。

住宅購入の次に高い買い物と言われる車を、若い頃からきわめて平均年収より低いサラリーマンが所有し続けたのです。

憧れだったパジェロにも約11年間(通算2台)乗っています。

週末車上生活者~サニーカリフォルニア

学生時代に免許を取得。

たまたま身内から中古の車を貰いました。

日産 サニーカリフォルニア

オートマ

貰った時点で既に時代にそぐわない、相当の中古品でした。

ハンドルはパワーステアリングではない、いわゆる”重ステ”。

車庫入れする時は、上腕を筋トレしているイメージでした(笑)

末期には給油口が閉まらなくなり、ガムテープで止めて走っていました。

よくガムテープが剥がれて給湯口が開いた状態になると、信号待ちのたびに後ろのドライバーがわざわざ降りてきて教えてくれたものです。

恥ずかしかった。

  

  

 

この頃は、週末の土日は車に乗ってドライブしていました。

あてもなく、田園を走り、街を抜け、海まで行ったり、山までいったり、渓谷で森林浴したり。

腹が減れば路面店のラーメン屋に入り、はたまたコンビニでお菓子を買い込み、ボリボリ食べながら車を走らせる。眠くなると適当な駐車場で眠り、起きてはまた走り出す。

夜も昼も関係ない、自由気ままなドライブでしたね。

車の中は第2の自分の部屋みたいになっていました。←汚い。

週末車上生活者。

 

 

そうそう、一度、栃木県の田舎道を走らせている時、睡魔に襲われ、仕方なく路肩のスペースに車を止めて爆睡してしまったことがあります。

良く晴れた冬の心地いい日差しの中、ストンと寝てしまったのですが、2時間ほどして「コンコンコン」と激しく車の窓を叩く音で目を覚まします。

目を覚ましての一瞬は、自分がどこで何をしているの状況が理解できなかったのですが、なんと数人の警察官の方が車の中をのぞきこんでいました。

パトカーが2台止まっていました。

妙な場所に駐車した車を不審に思ったのでしょう。

窓を開けた私を見て警察官の最初の言葉は「生きてて良かった」でした。

その後は身分照合され、「家はあるのか?」「仕事は何をしているのか?」いろいろ質問攻め。

とりあえず、指名手配はされていなかったようで、仮眠をとるならちゃんとした駐車場(道の駅)とかを使ってね、と注意されて解放されたのでした。

でも、パトカー2台も来なくて良かったと思うのですが…。

そんなに怪しかったのかな?おんぼろサニーカリフォルニア。

およそ2年近く乗った、思い出深い車です。

初めての新車のマイカー~パルサー

社会人になって1年目、サニーカリフォルニアがいよいよ動かなくなりそうになって、新車購入です。

日産 パルサー。1,500CC。

オートマ

1,500㏄のハッチバック。

色はブルーグレーグラファイトパール。

この色の名前を今でも正確に記憶しているのは、当時に余りに嬉しくて友達に連呼していたからです。

まあ、ざっくりいうと、濃いグレーですね。

この愛車も、週末の車上生活者の常宿となりました。

北上して仙台まで行ったり、伊豆半島を回ったり、軽井沢を周遊したりと、自由気ままな旅の相方のようなものでした。全て高速道路は使用せずの行き当たりばったりの旅でした。

およそ6年近く乗り回し、1回目の結婚を機に返上します。既に走行距離は10万キロを超えていました。

その後、結婚期間は車の空白期間です。 約1年。

北国でSUVデビュー~エスクード

会社の転勤で札幌勤務となり、土地柄から車の必要性が生まれ購入したのが、

SUZUKI エスクード 1,600cc。

「人生の失敗」(「50代の失敗」記事)もあって、まったくお金がなかったころ、無理をして購入できたのが、コミコミ20万円の中古車でした。

北国ということもあって、初めて憧れのSUVを購入しました。四駆です。

実は、四駆ってなんなのか、あまり理解していなかったのも事実。

私、車を運転するのは好きですが、メカニカルな事には詳しくありません。

初めて経験する雪国の雪道運転の時、ようやく四駆の凄さを理解しました。

エスクードは二駆(FR)、四駆を手動切り替え式でしたが、この切り替えを忘れ雪道を二駆で走ってしまい、交差点で車が滑って1回転。

あの時の心臓のバクバクは今でも忘れられません。

  

 

さて、このエスクード。

既に5万キロ超え。オンボロ感は否めませんが、「人生の失敗」後でもあったので、自分にはお似合いの車でもありました。

さすがに週末車上生活者とはなりませんでしたが、夏は北海道内各所を走り周り、冬はスキー場通い。

そして、平日には通勤車として活躍してくれました。

広大な北海道の大地を走っていると、やっぱり聞こえてくるのは”北の国から”のあの

さだまさしの歌声です。(実際に聞こえてくるのではなく、頭の中で聞こえてくるのです)

永延と永延と続くワインディングロードを走る爽快感は、今でも時々夢にみるほど鮮明に憶えています。

約2年乗った後、車検を受ける際に「相当に修理しなければならない」ということで、念のために見積をしてもらうと20万超え。買った金額より車検代の方が高い…。

さて、どうしたものかと悩んでいたところで見つけたのが、中古のパジェロ ロングでした。

あの、憧れの、チョー憧れの、一生かけても乗れないだろうと信じて疑わなかった、

パジェロ ロング

憧れのパジェロ~2代目パジェロ

札幌転勤がいつまで続くのか見通せない状況でした。

もしかしたら、このまま戻れないんじゃないか?

ずっと札幌勤務のままになるのではななかろうか?

と不安になるかと思いきや、実はそれもまあいいかな…、思い初めてもいました。

それほどに、北海道の暮らしが楽しかった。

美味しい食べ物。豊かな自然。自然に対する人の少なさ→一人あたりに占める面積の広さ=人口密度の少なさ。コンパクトな地方都市の住みやすさ。

おっと、ちょっと脱線しました。

  

  

  

車の話です。

というわけで、もしかしたら北海道に永住?という状況下、エスクードの車検問題で頭を悩ませているとき、中古車市で見つけたのです。

パジェロ ロング。2,800CC。

オートマ

既に9万キロ超えの中古車でしたが、エンジンはディーゼルということで、ガソリン車よりも耐用年数が格段に長いと聞いて、ほとんど衝動買いのように購入しました。

70万。

無理したもんです。

色は白と薄いグレーのツートン。通称”パンダ”と言われていました。

ちなみに、私にとってのパジェロと言えば、やっぱり”2代目 パジェロ”です。

学生時代に憧れたやつです。

その後の、少しオシャレに丸くなったシリーズは、あまり心惹かれません。

  

このパンダ パジェロ。私の今までの車人生の中では断トツのナンバーワンと言っていいでしょう。

その大きさ、車高の高さからくる視認性の高さ。他の車を見下ろす優越感。

どんな雪道でも突き進める安定感。ガソリン車と明らかに違うディーゼルのあの、”ドッドッドッ!”という心地いい振動。

何よりもその見た目のカッコよさ。走っている時は見ることはできませんが、よく止まっている自分の車を見ては惚れ惚れしたもの。

車って大人のおもちゃなんですよね。

この時期は、一生この車についていきます!って思っていました。今でももし乗れるなら乗りたい車です。

離婚後、一人で生きていく決意をした男と車の蜜月期間といっても良いでしょう。

 

 

しかしながら、そんな時期も長くは続きません。

北海道転勤がとけて、首都圏に戻る辞令が…。

首都圏に戻れるのは嬉しかったのですが、悲しい事がひとつ。

愛車はディーゼルエンジン。首都圏のディーゼル規制下では所有できないことが判明。

時に法律は愛し合う人と車の仲を、無情に引き裂くことになるのです。

泣く泣く手放すことにして、3年間に及んだ私とパンダ パジェロの蜜月期間は終わりを告げたのでした。

買取価格は23万。すでに走行距離は11万キロに達していました。

さよなら さよなら さよなら~♪

愛しきパンダ パジェロ。生まれ変わったら、北国に生まれてまたおまえに乗りたい。

でも、パジェロ自体の生産が終了し、もはや生まれ変わっても叶わなくなりましたが…

再び”2代目パジェロ

再び首都圏に戻って、しばらくは車を持つことなく時間は過ぎていきます。

都会に住んでいると、車を所有しなくとも不便は感じません。電車やバスを使えばたいていの場所には行けますし、運転がしたくなったらレンタカーを借りていろいろな車の運転を楽しむことも、気軽にできます。

でも、なにか空しい…。コンパクトでおしゃれな車に乗っている自分。

何かが足りない。

そんな、無味乾燥な日々を2年ほど過ごしていました。

(ちなみにこの2年間の間で、私は幸せな再婚を果たしておりました。)

たまたま中古車サイトで見つけてしまったのです。

2代目 パジェロ。 オートマ

ロングです。2,800CC。紺とシルバーのツートン。

かつて、若かったころに新車500万のオヤジ車の王道と言われていた、世に我が物顔で疾駆していた、あの2代目です。

50万。当然ガソリン車。安い…。

なにより、これだけ年代が低いのに、走行距離が5万キロほど。

ありえない。

早速、我が家の大蔵大臣(妻)に相談すると、結構乗り気。

妻も、若い頃はマニュアル車を乗り回した経験もあり、車で出かける自由な旅が好きだったと言う過去もあり、男の車好きにも理解がありました。

(妻はマニュアル運転の経験しかなく、オートマ運転に自信がないという不思議な人で、未だに運転はしませんが…)

ありがたい。

こうして、”ありえない”と”ありがたい”が重なって、再びパジェロオーナーとなったのであります。

まさに、2台目の2代目パジェロです。

今度は妻と二人旅を楽しみました。

今度は”週末車上生活”ではなく、今風の”車中泊”。

後部座席を倒し荷室を繋げて、平行を作りだすために厚手のベニヤ板を購入。

車中泊用の寝具一式を揃えて、海やら山のキャンプ場へ。

スキーに行くにもビュンビュン!

ただ、燃費はとても悪かった。二駆時でも8~9キロ/L。四駆時では5~6キロといったところだったでしょうか。

月に2、3度しか乗らなくとも、それなり維持はかかっていましたね。

こいつには、8年間乗り続け、10万キロを超えたところでお別れしました。

  

  

今となっては”2代目パジェロ”を街で見かけることも、ほぼなくなりました。

もう2度と、彼らに乗ることはないのかもしれません。

思えば30年前。レンタカーで乗ったパジェロに憧れてから、その後2台も乗り継ぐことが出来たのですから、私は幸せな時代を生きてこられたのだと思っています。

そして50代、初めての軽~ジムニー

10万キロ超えのパジェロに別れを告げて、次に乗ることにしたのが、

SUZUKI ジムニー。 660CC。

初めての軽自動車です。

軽自動車はなんといってもそのコスパが魅力。

とはいえ、今時の”軽”には乗りたくないのが、かつてパジェロ乗りだった50代のこだわりというもの。

四駆の王道といえばパジェロですが、もう一つ双璧をなす王道とも言えるのが、ジムニーだと思っています。

そこまで四駆が好きか?と言われると、そもそも四駆って何?程度の車好きでしかなかったので、大きな事は言えませんが。

  

  

ジムニーへのこだわりとしては、実は古いジムニーに乗りたかったのです。

カクカク四角だった頃のジムニーに。

今でもカスタムされたカクカクジムニーを時々見かけますが、相当古い中古車でも結構な価格するんですよね。

それだけ人気の高さが伺えます。

  

  

 

今回は思い切って新車購入。

カクカク四角からはかなり丸みを帯びたスタイリングですが、こいつはなかなかかわいいやつです。

パジェロロングに比べると、当然その車載能力の点では残念ではあります。

パジェロでしたら、スキーやキャンプ道具なんかは荷室に放り込んで行けましたが、ジムニーはそういうわけには行きません。

スキーは1本積むのがやっと。うちは、スキーとボードなので問題ありませんが…。

スキーキャリアを付ければ良いのですが、昔から車の外側に賑やかなものを取り付けるのがどうも嫌いなのです。

  

 

あと、仮眠するのも辛いですね。

シートを倒しても快適に眠るほどには倒れてくれません。

でも、小気味よく小回りよく動いてくれるので、運転する時は楽ですね。

大型車だと「でっかい車動かすぞー!オー!」みたいな体育会系意気込みが必要ですが、こいつはサンダルつっかける感覚で運転することができます。「今日も帰宅部、夕焼けニャンニャン見ます」みたいな。

安全運転であることには、大も小も関係ありませんけどね。

これから何台乗れるのでしょう

今ではすっかり車に乗る機会も減りました。

月に1度乗るかどうか程度。

冬場こそスキー目的でそこそこ乗りますが、あとの季節は月に1度乗るか乗らないか。

時代は環境優先の時代です。

EV自動車の選択肢も、今後現実的になっていくのでしょう。

そもそも所有する必要もなくなるのかもしれません。

”移動の手段”としての車を考える時、もはや個性など必要ないのかもしれません。

環境に配慮した、人が乗れる動く箱さえあれれば、それでいいとも言えるでしょう。

ただやっぱり、個性が欲しくなるのですよね。

車種が同じなら全く同じであるはずの車も、”あの人のパジェロ”と”自分のパジェロ”は違う。

そんな人格ならぬ車格(車を格付けするための基準とかではなく、個々の個性としての性格)みたいなものが、車にはあるような気がしているのです。

これから何年運転できるのかはわかりませんが、そんな車に出会いたいものです。

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